中国BYD、欧州の電気自動車販売でテスラを初めて上回る
市場調査会社JATOダイナミクスの報告によると、中国の自動車メーカーBYDが欧州市場で初めてテスラを上回る電気自動車(EV)販売台数を記録した。この転換点とも言える出来事は、テスラの古くなったモデルラインナップとイーロン・マスクCEOの政治的言動が需要に悪影響を与える中で起きている。
報告書によると、4月にBYDは欧州で7,231台のバッテリー駆動EVを登録した一方、テスラの登録台数はそれより約70台少なかった。業界アナリストによれば、これは重要な転換点だという。テスラは長年市場をリードしてきたのに対し、BYDは2022年後半にノルウェーとオランダ以外での正式な事業展開を始めたばかりだからだ。
欧州でのEV需要は安定しており、EUが中国製EVに関税を課しているにもかかわらず、中国製車の登録台数は前年同月比で59%増加した。一方、欧州、日本、韓国、米国のメーカーは26%の成長にとどまった。
テスラにとっては、昨年初めて年間販売台数の減少を報告し、アナリストは第1四半期の13%減を受けて今年もさらなる減少を予想している。マスク氏の政治的行動は需要の低迷を招いただけでなく、テスラに対する抗議活動の波も引き起こした。アナリストによれば、顧客は同社のベストセラーモデルであるモデルYの安価なバージョンが広く入手可能になるのを待っているという。
しかし、マスク氏は今週初め、テスラはすでに販売を回復させており、欧州以外の地域では需要が強いと述べている。