中国のロボット企業「Unitree」、次のDeepSeekとなるか

SFファンに強力なAIシステムの次に来るものを尋ねれば、「ヒューマノイドロボット」という答えが返ってくるだろう。そして今、中国の株式市場も同じ期待を抱いているようだ。DeepSeekが春節後に「AI関連」株を押し上げたのに続き、ロボット関連銘柄にも注目が集まっている。中国のA株市場におけるロボティクスETFは2月17日以降、1%から6%の成長を記録した。この成長の多くは、一社の企業による二つの注目すべき登場によるものだ:Unitree Robotics(宇树科技)。

2月29日の春節前夜、UnitreeのヒューマノイドロボットたちがCNY(春節)ガラで演技を披露した。中国東北部の花柄模様「東北大花(ドンベイダーファ)」を身にまとい、数十体のUnitree G1ロボットが「秧歌(ヤンガー)」ダンスを披露。視聴者を驚かせ、Unitreeは一躍有名になった。

Unitreeの創業者兼CEOである王興興(シンシン・ワン、1990年生まれ)もガラショーの後に有名人となり、さらに重要なことに、習近平国家主席を含む政府高官と民間企業指導者との会合に出席した。王はヒューマノイドロボットの権威的地位を迅速に高め、今年「新たな規模」に達するという彼の予測は、DeepSeekがAI関連株にしたように、多くのロボティクス関連株を新たな高みへと押し上げた。

一方、ガラで演技したG1ロボットは、99,000人民元(約13,592米ドル、約210万円)で注文でき、納期は45日だが、需要の高さから急速に売り切れ、JD.comなどのEコマースプラットフォームから一時的に販売中止となった。法外な価格でのレンタルや転売が市場を素早く席巻した。2016年に設立されたこの企業が、DeepSeekのようにロボティクス業界に破壊的な影響を与えるかどうかは、今後の展開を見守る必要がある。

      

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