皆様のご健康とご多幸、そして2021年が皆様にとって実り多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます
拝啓 2020年も残すところあと僅かとなりました。皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
振り返れば、今年は本当に厳しい一年でした。世界中が新型コロナウイルス感染症に見舞われ、東京オリンピックや中日間のハイレベルの往来など一連の予定が乱れ、総領事館の活動も大きく制限されています。皆様にお会いする機会も大幅に減ってしまい、本当に残念でなりません。
しかし、離れていても私たちの友情は決して色褪せることはありません。新型コロナが発生して以来、中日両国は互いに助け合って難関を乗り越え、「山川異域、風月同天」といった感動的な物語を作り出しました。新型コロナによって良き隣国に恵まれる有難さを改めて実感し、中日国民間の友情も一層深めることができました。
また、感染症で中日の経済的な結びつきの強さが一層浮き彫りになりました。世界の景気が大きく後退し、グローバルな産業チェーン・サプライチェーンが打撃を受ける中で、中日の経済・貿易協力は上昇をたどり、今年1-11月の貿易総額は1.4%伸びました。中国は今、2035年長期目標に向けて、レベルの高い対外開放を実行しており、これはきっと中日協力により多くのチャンスをもたらし、中日実務協力の新たな局面を切り開くことができます。
2021年に入っても、世界の不確実性は続くでしょう。しかし、どのような状況においても、中国が中日関係を重視する立場は決して変わりません。同じくアジアの大国と責任ある国際社会の一員として、中国は日本と手を携え、感染症対策を始めとする地球規模の課題に共に取り組み、世界の平和と発展に貢献していきます。
冬来りなば春遠からじ。どんなに恐ろしい感染症でも、私たちが力を合わせれば、きっと打ち勝つことができます。そして、その先に待っているのは中日関係のより美しい未来に違いありません。当館は今後も中日民間交流と実務協力に取り組み、両国関係にプラスエネルギーを注いでいく所存です。皆様にはどうぞ引き続きお力添えを賜りますよう御願い申し上げます。
末筆ではございますが、皆様のご健康とご多幸、そして、2021年が皆様にとって実り多き一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
敬具
二〇二〇年十二月吉日
中華人民共和国駐大阪代理総領事
張 玉 萍