集中力が最も高いのは中国の高校生 中・米・日・韓の高校生調査

2020年5月15日 - News 教育

オンライン授業の録画を行う貴陽市第六中学の国語教師(画像は新華社が提供)。

情報技術が急速に発展するにつれて、インターネットが、高校生の勉強において一層重要な役割を果たすようになっており、インターネットを活用した学習スタイルも一層バラエティーに富むようになってきている。中国青少年研究センターが発表した「中国・米国・日本・韓国の高校生のオンライン学習比較研究報告」によると、米国・日本・韓国の高校生と比べると、中国の高校生はオンライン学習時の集中力が最も高いものの、積極性という面では向上が必要という結果が明らかになっている。中国青年報が報じた。

有料オンライン授業の利用率最多は中国の高校生

報告によると、学習関連のインターネット利用において、中国の高校生の利用が多いのは、「学習資料のリサーチ」(71.2%)、「ニュースを見る」(57.9%)、「本を読む(聞く)」(50.3%)、「大学情報の収集」(45.7%)、「分からないことを聞く」(41.1%)だった。オンライン授業の利用や学習討論の展開、試験問題データベースや模擬テスト機能などの利用は比較的少なかった。

米国の高校生の間では、学習におけるインターネットを利用が普及しており、特に「オンラインで、教師や同級生に分からないことの交流」、「動画サイトを利用して学習」、「授業を視聴」の3項目の利用率が約8割に達し、他の3ヶ国を大きく上回っていた。その他、日本の高校生の「インターネットを通して志望大学の情報を収集する」の割合が70.8%と、4ヶ国中トップで、日本の高校生が進路計画を非常に重視していることを際立たせている。韓国の高校生は、インターネットで主に、塾の授業の動画を見たり、試験問題データベースを利用したりしていた。

報告によると、中国の高校生のオンライン学習(ここではインターネット上の各種授業リソースを使って学習することを特に指す)の使用率が58.3%で3位だった。米国の高校生と韓国の高校生の比べると、14.5ポイントと14.1ポイント低い割合だった。

オンライン学習の時間を見ると、中国の高校生の64.9%が1週間に「1-5時間」と答えた。「5時間以上」は20.2%で、韓国の21.4%に次いで2位だった。オンライン学習をする場所を見ると、各国とも最も多かったのが「自分の部屋」だった。中国、米国、韓国の高校生のこの割合は8割以上で、日本も約7割だった。

調査では、有料のオンライン授業を利用する割合が最も高かったのは中国の高校生で、84.5%だった。韓国は74.9%、日本は44.8%、米国は27.5%だった。報告は、中国の高校生の有料オンライン授業利用率が高いことは、中国の高校生が必要としているハイクオリティの無料オンライン授業リソースが不足していることを反映しているからかもしれないと分析している。

オンライン学習のリソースの探し方については、中国・日本・韓国の高校生で最も多かったのは、「自分でインターネット上で検索する」だった。米国の高校生の間で最も多かったのは、「教師に推薦してもらう」だった。

オンライン学習時の集中力が最も高いのは中国の高校生 積極性向上が課題

オンライン学習において、学習の質に最も大きな影響を与える要素は自己管理能力となる。報告によると、中国の高校生のオンライン学習時の集中力が最も高く、「集中している時間が長い」と答えた中国の高校生の割合は4割と、他の3ヶ国を上回った。

オンライン学習の学習対策について、中国の高校生の32.4%が「オンライン学習の效果を高めるために、いろんなことにチャレンジする」と答え、その割合は米国の40.0%に次いで2位だった。

高校生がオンライン学習において問題に直面した時に講じる対策は、国によって異なる。中国の高校生の28.8%は、「オンラインで教師に相談」したり、「オンラインで議論する時に相談」すると答え、その割合は他の3ヶ国を上回っていた。「周りにいる同級生に相談する」と答えたのは米国の高校生が最も多く、49.7%だった。中国は30.5%で、日本は21.1%、韓国は20.5%にとどまった。報告は、教師のサポートが、中国の高校生のオンライン学習において特に重要になっており、米国の高校生の間では同級生のサポートが特に重要になっていると分析している。

その他、オンライン学習において問題に直面した時、「そのままにしておく時がある」と答えた中国の高校生の割合は52.9%と、その他の3ヶ国を上回った。報告は、中国の高校生のオンライン学習時の探求心は不足しており、積極性の向上が必要と分析している。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年5月15日