注目集める日本留学 広州市で「中日大学フェア&フォーラム2018」

2018年5月18日 - 中日交流

中国の国家外国専家局と日本科学技術振興機構(JST)の共催による「中日大学フェア&フォーラム in China 2018」が12日に、広東省の広州ガーデンホテルで開催された。開催初日となった12日午後は、「中日大学フェア」や「日本技術展」、「中日大学学長個別面談」が行われ、日本から多くの大学や研究機関がブースを設け、来場者数は1500人と過去最多を記録した。
同フェアには、日本から早稲田大学や上智大学、千葉大学といった大学のほか、日本学生支援機構(JASSO)や日本学術振興会などの三十数団体が出展。会場には日本留学のため、情報収集に訪れた中国人学生やその家族を始めとし、日本の大学と提携するために学校のPRに訪れた中国の学校職員たちが集まった。
北京市から同フェアに参加した対外経済貿易大学国際交流事務所の職員は、「現在、すでにいくつかの日本の大学と提携関係にあるが、今回は提携範囲の拡大やグローバル化を進めるため、同フェアに参加した」と話す。
また、会場で人気を集めていた千葉大学を取材したところ、「日本に留学する中国人の数は年々増加傾向にあり、千葉大学でも、去年は中国人留学生900人以上を受け入れており、留学生全体に占める割合が他国を大きく引き離し、トップだった」と紹介。
日本学生支援機構のデータによると、昨年5月1日までに日本の大学や語学学校に在籍する外国人留学生の総数は26万人以上に達し、2016年と比べ11.6%増、2万7千人以上増加し、過去最高を記録している。なかでも中国大陸部の留学生は10万人の大台を突破しており、留学生全体に占める割合も4割と、圧倒的に多い。
お茶の水女子大学のブースでは、まだあどけなさを残す高校1年の女子生徒が熱心に話を聞いており、「今日は学校の先生に薦められて参加した。乃木坂46などの日本のアイドルグループが大好きで、中学から日本語を学び始めている。将来的には、中国の大学の日本語学科に入学し、チャンスがあれば日本の大学へ交換留学に行きたい」とその夢を語った。
日本留学はかねてから欧米諸国などへの留学と比べ、コストや物理的な距離においても、中国人にとってより魅力的であるだけでなく、JSTのさくらサイエンスプランやJASSOの奨学金など、中国人の留学を支援する取り組みも年々充実してきている。また先ごろの李克強総理の訪日を受け、中日関係が目に見えて改善していることからも、今後さらに日本へ留学する中国人学生の増加が見込まれている。
「中日大学フェア&フォーラム」は2010年から日本と中国で交互に開催されており、今年の会期は15日まで。