【大阪・関西万博2025】中国館の見どころー緑色発展・文化・先端技術を展示
2025年日本国際博覧会(大阪万博)の中国館メディアデーが17日、大阪市で開催され、緑色発展(グリーン開発)、先端技術、人と自然の調和共生というビジョンをテーマとした展示のプレビューが関係者に公開された。
「生き生きとした未来社会を構想する」をテーマに、158の国と地域が参加する大阪・関西万博。中国館の展示コンセプトは「生命共同体を構築し、緑色発展の未来社会を共に創る」。中国国際貿易促進委員会の李青霜・副会長(中国館政府代表)は「中国館の展示は万博のテーマに沿い、没入感とインタラクティブ性、体験性を重視している。伝統と現代が融合した多様な表現方法で、文化的情感に富んでいる」と説明した。

約3500平方メートルの敷地面積を有する中国館は、外国が独自建設するパビリオンの中でも最大規模の一つ。4月13日から6カ月間の会期で開催される。
会期中、UBTech Roboticsが開発したヒューマノイドロボット「Walker C」が中国館南広場で来場者と対面し、スマートツアーガイドサービスや人型ロボットとのインタラクション体験を提供する。
また、中国の神話に登場する「孫悟空」が中国館に登場する。中国IT企業・iFlytekが開発した次世代認知知能モデルを搭載し、高精度ノイズ耐性音声認識、多感情音声合成、マルチモーダルインタラクションなどの先端技術を統合。来場者は中国語、日本語、英語で孫悟空と質疑応答できる。
中国館の見どころの一つが、月探査機「嫦娥5号」「嫦娥6号」が持ち帰った月のサンプル展示だ。李代表は「これは中国館が万博期間中に世界の来場者に贈る最も貴重な展示物となる。月の表側と裏側のサンプルを並べて間近で展示するのは世界初」と強調。特別設計のレンズ装置を通じて、月の両面の構造の違いを観察できると説明した。
中国館の劉沖・副館長によると、デザインは伝統的な竹簡(古代中国の書写材料)から着想を得て、竹や漢字などの文化的要素を取り入れている。展示は3つのセクションで構成され、それぞれ「人と自然の調和」(中国の伝統的な生態哲学)、「緑の山と清らかな水」(現代の緑色発展への取り組み)、「終わりなき生命力」(持続可能な未来に向けた国際協力のビジョン)をテーマとする。

このほか、中国能源建設集団が企画した「未来スマートシティ」展では、エネルギー・デジタル・交通・産業ネットワークなど8種類の都市ネットワークを統合した未来都市像を提示。クリーンエネルギー、人工知能(AI)、都市開発などの分野における中国の技術的ブレークスルーと実践応用を紹介する。
劉副館長によると、中国館では会期中さまざまなイベントを開催。4月13日に正式開館し、7月11日が「中国館デー」となる予定。中国の30の省・自治区・直轄市と深圳市がテーマイベントを実施するほか、多くの政府機関や企業が文化・科技・経済交流活動を行うという。
中国館の前に立って、一瞬にして竹簡をパビリオンの外観背景がもたらす独特の震撼を感じました:古い漢字、巧みに竹、漢字、巻物などの寓意豊かな文化内包の記号を融合して、中国の千年の歴史を示して、長くて豊かな文化原型と中国の知恵一体化として示していた。

外観は古代中国の書簡「竹簡」をモチーフに設計され、金文・篆書・隷書・行書・楷書の5書体で119句の漢詩が刻まれるなど、中国の伝統文化を現代建築に昇華させた意匠が特徴だ。
館前には篆書の石鼓文で「中国」のロゴを配し、内部には連続する書簡デザインを採用。自然光を取り入れた開放的なアトリウムと柱のない展示空間が有機的に連なり、館前庭園「墨池竹林」と調和した景観を形成している。






メイン展示では「二十四節気」をテーマにした大型マルチメディア映像を世界初公開。世界最古の農業百科事典『斉民要術』や『耕織図』をデジタル復元したほか、世界灌漑遺産・都江堰や「桑基魚塘」と呼ばれる循環型養魚システムなど、中国の生態的知恵を紹介する。
注目の展示として、月探査機「嫦娥5号」「嫦娥6号」が採取した月面・月裏側の土壌サンプルを史上初並列展示。中国国家航天局の協力により、「生々流転」コーナーで特別公開される。来場者は専用レンズで両者の地質構造の差異を観察できる。

注目の展示として、月探査機「嫦娥5号」「嫦娥6号」が採取した月面・月裏側の土壌サンプルを史上初並列展示。中国国家航天局の協力により、「生々流転」コーナーで特別公開される。来場者は専用レンズで両者の地質構造の差異を観察できる。
中国国際貿易促進委員会の関係者は「30の省・自治区・直轄市と深圳市が期間中に非遺産展示や学術フォーラムなどを開催。150を超える参加国・機関との交流を通じ、中国の緑色発展の理念を発信する」と語った。
万博開催まであと2日。中国館は4月13日の本開館後、7月11日に「中国館デー」を迎える。日本の主要メディアは「伝統と革新の融合が圧巻」と報じており、来場者の注目を集めそうだ。
