守信於徳―上海書画家作品展名古屋で開催
日中書画篆刻交流会が主宰する守信於徳―上海書画家作品展が9月13日に愛知県芸術文化センターの美術ギャラリーで開幕された。
当日は孫健鳴団長など20名の訪日団をはじめ、来賓として駐名古屋総領事鄧偉、名古屋市副市長堀場和夫、愛知県会議員木藤俊郎、名古屋市会議員馬場のり子、名古屋市国際観光文化交流局長渡邉正則等を迎えて10時から会場で開会式が行われた。
各来賓から心温まるお祝いの言葉や励ましのメッセージなどをいただいた。
式の後、各作品を前にして、一般参観者、会員ともども中国の作家と片言の日本語、中国語、英語で手振り身振りを交えながら和やかな語らいが続いた。
書道家孫信徳の作品を含む中国有名な書画家達の68点作品は、旧来の伝統的様式の上に現代の要素を咀嚼・吸収して独自の境地を築いて極めて個性的であり、どの作品も会場で異彩を放つっていた。
伝統という基礎の上に、それに固執するのではなく、新しい独自の世界を切り拓く意欲は日本の作家は大いに学ぶべきところである。
人間味を感じさせる上海書道家孫健鳴の独特な書風、自然の中の生き生きとした生命を味わう孫健忠の花鳥画、連綿と続く山と流れが穏やかな川とそこに浮かぶ小舟を描いた沈志康、戴倹の山水画、明・清時代の題材を扱いながら現代の雰囲気を吹き込む沈志康の作品、伝統を守り中国の匂いを感じさせる裘国強、林主恩独特の書、伝統を踏まえながら近代的感覚の見られる楊敏、陸金の書芸、そしてとても和やかな雰囲気に満ちた蔡鳴、董小青の書作などから従来の書画の展覧会には見られない独自性に満ちた展覧会になっている。
のびやかに気持ちよく創作した作品はそれだけに、見る者にかつての創作意欲を呼び出せるように思われる。
主催者として、今年名古屋観光文化交流特命大使に任命された胡永華会長は「日中関係は歴史の中で何度も困難にあったが、民間交流は一度も途切れることはなく中日友好末永くの希望だ」と話した。
(写真 贺来惠美)