中国国家文物局、戦国時代・楚国最大の高等級墓の発掘状況を発表

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新華社によるストーリ

中国国家文物局、戦国時代・楚国最大の高等級墓の発掘状況を発表© 新華社

武王墩主墓の東1室で出土した遺物。（資料写真、淮南＝新華社配信）

　【新華社合肥4月19日】中国国家文物局は16日、安徽省淮南市で「考古中国」重大プロジェクトの進展状況を確認する会議を開き、同市で発見された戦国時代・楚国の墓「武王墩（ぶおうとん）墓」の発掘と出土品整理の状況を明らかにした。約4年の発掘調査で1号墓出土の漆木器や青銅器などは千点以上に上り、100句余り、千文字近くの楚国の墨書を採集した。

　墓は淮南市高新区三和鎮徐窪村にあり、科学的に発掘された楚国の高等級墓の中で最大かつ最も等級が高く、最も複雑な構造を持つ。

中国国家文物局、戦国時代・楚国最大の高等級墓の発掘状況を発表© 新華社

8日、武王墩墓出土の銅鈁（どうほう、青銅製の酒器）。（淮南＝新華社配信）

　発掘プロジェクトの責任者を務める安徽省文物考古研究所の宮希成（きゅう・きせい）研究員は「出土品は当時の楚国の政治や経済、文化、技術、社会の状況を包括的に反映している」と述べた。

　考古学は民族の歴史認識を形成する重要な知識の源であり、武王墩1号墓に代表される新しい史料は、中華文明の悠久の根源と発展過程を科学的に実証し続けてきた。

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武王墩墓1号墓の開口部。（資料写真、淮南＝新華社配信）

　淮南市博物館の沈汗青（しん・かんせい）元館長によると、1号墓の段階的な発掘成果は戦国時代末期から秦漢時代への過渡期における中国大陸各地域・流域の人々の相互交流を十分に示している。統一された多民族国家の思想の核心も今日に至るまで発展し続け、中国人が普段自覚することのない文化的遺伝子となっている。

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武王墩墓出土の木柄鉄鍤（ぼくへいてつそう、木の柄が付いた鉄のすき）。（2023年8月3日撮影、淮南＝新華社配信）

　国家文物局考古研究センターの張治国（ちょう・ちこく）研究員によると、1号墓の発掘ではデジタルスキャニングなどを用いて発掘エリアの空間情報をリアルタイムで収集。赤外イメージング技術により槨（かく、外棺）のふた板に書かれた数千字の墨書を読み取り、墓の造営に関する重要な情報を取得した。（記者/趙金正、馬欣然）