「フォーチュン・グローバル500」発表、最も利益を上げるのはどの業界?
米経済紙「フォーチュン」は2日、2023年版「フォーチュン・グローバル500」を発表した。今年ランク入りした企業を業界別で見ると、銀行が42社、保険が42社、自動車・自動車部品製造が34社、石油精製が32社、金属が24社あり、企業数の上位に並んだ。しかし、グローバル経済の下ぶれの影響を受けて、今年はランク入りした企業全体の純利益の合計が前年比6.5%減の約2兆9000億ドル(1ドルは約143.4円)にとどまった。この状況の中でも多くの企業は利益が大幅に増加した。世界を見渡すと、サウジアラビアのサウジアラムコの利益は同51%増の約1590億ドルで首位に立った。利益上位5社のうち3社はテクノロジー関連企業で、アップルが2位になり、マイクロソフトが3位に上昇し、グーグルの親会社アルファベットが4位、アメリカ合衆国郵便公社が5位だった。エネルギーコスト上昇が続いていることから、ランク入りしたエネルギー関連企業と公共事業関連企業は利益が低下したところが多く、赤字になったところもあった。今年のベスト500のうち、32社が黒字を達成していない。損失額ランキングのトップは米投資会社のバークシャー・ハサウェイで、損失額は228億ドルを超えた。このほかに損失額が100億ドルを超えた企業は独ユニパー、韓国電力公社、フランス電力会社の3社だった。中国企業はどうか。ランク入りした中国大陸部(香港特別行政区を含む)の企業は135社あり、所属分野は15に及び、そのうち販売収益率が5%を超えたのは金融、輸送、電気通信、ハイテクの4分野にとどまっていた。利益上位10社のうち2社は中国の企業で、それぞれ中国工商銀行と中国建設銀行だった。工商銀行の利益は535億ドルを上回った。