お茶にはダイエットとデトックス効果あり?
豪華なごちそうが出てきたら、ついつい食べ過ぎてしまいがちだ。そのため、胃腸の調子を悪くしたり体重が増加してしたりしてしまう。こういう場合はどうしたらいいだろうか。お茶には胃腸の調子を整え、デトックスやダイエット効果があるといわれている。だが、お茶には本当にそのような効果があるのだろうか。
まずは、茶葉の成分から説明しよう。茶葉には茶ポリフェノール、カテキンのようなフラボノイド系抗酸化物質とカフェインが多く含まれている。そのうち、カフェインは人を興奮させる効果があるので、ダイエットに効果があると誤解を招きやすい。新陳代謝が増加すると、エネルギーの消耗が多くなるはずだが、カフェインは新陳代謝に与える影響が非常に小さい。そのため、茶葉に含まれるカフェインはダイエット効果はないとされている。
また、茶葉に含まれる茶ポリフェノール、カテキン、EGCGのような抗酸化物質はダイエット効果があると思う人もいる。ある科学者が、茶葉に含まれる抗酸化物質が脂肪の多いねずみの腹部組織の重さを下げたと発表した。さらに、これらの抗酸化物質が脂肪細胞の生理機能に影響を与えるため、肥満を抑える作用があるということが明らかになった。だが、動物実験に使われるような茶葉の抽出物である茶ポリフェノールは量が多く、高純度のもので、一般人は毎日このような高純度の茶葉をたくさん摂取するのは不可能だ。
お茶が油を溶かすので、一部の人々は茶葉が腸を浄化し、ダイエットに効き目があると思っている。だが、体内の脂肪はお茶で減少するわけがない。また、脂肪を燃焼させる食べ物や飲み物は存在せず、脂肪の分解に最も効果的なのは運動しかないとされている。脂肪を落とすためには運動するほかない。
このほか、お茶にはデトックス効果があると言う人もいる。これは本当なのだろうか?
「デトックス効果」そのものがお茶を売るために打ち出したイメージでしかない。人体の皮膚、呼吸システム、消化システムは身体を保護し、多くの有害物質を人体に侵入させないためにそれらを排除する。免疫システムは体内の外来物質を認識して消滅させることができる。肝臓と腎臓はろ過システムであり、血液の不要物と新陳代謝による不要物をろ過することができる。いわゆる「デトックス物質」は無用であり、身体を害する可能性さえもある。
だから、どんなにお茶を飲んでもダイエットやデトックス効果は期待できない。体の調子を調整したいと思う人は、食事のバランスと適切な運動に注意するべきだ。