中国初!AI医師と人間医師が共同で無料問診

AI(人工知能)時代を迎えたが、AIはどれほどの想像の余地をもたらすだろうか。ChatGPTのチャットや事務補助機能か、それともMidjourneyの3D画像生成か。AIは今やそれだけに留まらず、医師として問診も行える。成都高新海爾森病院で6月30日、「AI医師」と人間の医師の一致性を調べる評価が行われた。

■医師の問診をアシストその当日の現場では、多くの患者が入口のAI医師無料問診申請処から問診室まで並び、待っていた。問診室には循環器内科、泌尿器科、整形外科などの7つの診療科・部門と8つの問診台があった。各問診台には1人の医師アシスタントがつき、患者の症状をテキストで「AI医師」のMedGPTに伝えるのを担当する。同時に人間の医師も問診システムで患者の情報を同時に得ることができる。

今回のAI医師無料問診イベントの主催者側である医連(Medlinker)の職員は取材に、「MedGPTの評価結果の真実性を保証するため、人間の医師は患者と対面の問診を行わなかった。今回の評価は決してAIと人間の競争ではない。MedGPTを開発した目的は、持続的な最適化により将来的にこのAI医師を医師の問診のアシストに用いることだ。MedGPTは主に患者の頭痛や発熱などの1回目の診察の問題を解決し、患者が実際にかかっている可能性のある病気を判断する手助けとなる。また患者はMedGPTにより自身の症状や治療期間中の食事などを知ることができる」と述べた。

■AIと人間の問診結果、一致性が96%に北京大学人民病院、中日友好病院、友誼病院、阜外病院の7人の専門家・教授が6月30日夜、91人の患者のカルテの審査・チェックを行った。そしてMedGPTの問診、診断、治療提案、補助検査案、データ分析の正確度や説明可能な情報の提供、自然言語問診とインタラクションの7つの評価項目に対して点数をつけた。最終的な評価結果によると、人間の医師の総合得点は7.5で、MedGPTは7.2だった。MedGPTと四川大学華西病院の主治医の得点における一致性は96%に達した。北京大学人民病院整形外科主任医師の薛峰氏は同日夜のオンライン生配信コメントにおいて、「AI医師の問診結果は全体的に好感触だ。AI医師の言語内容は詳細かつ正確だ。人間の医師は問診中、患者との対話が少なく、患者に提供する情報が少ない。例えばAI医師は女性の患者に生理日や妊娠期間などを尋ねたが、人間の整形外科医はあまり尋ねなかった」と述べた。

薛氏はまた、「整形外科医の問診で最も重要になるのは患者の骨の問題に関する検査だが、AI医師のMedGPTはそれができず、人間が必要になる」と指摘した。中日友好病院呼吸器科主任医師の劉国梁氏は、「AI医師は罹患のすべての可能性と誘因を想定でき、薬物アレルギーなどの各方面を考慮できる。これは人間の医師の知識構造の補足と拡張のサポート役立つ。しかしAI医師は検査項目の推薦が重複しやすく、一部の検査項目は不要な場合がある」と述べた。主催者側の職員は取材に、「MedGPTは現時点で3000種余りの一般的な病気の問診が可能だ。年内に第1段階のテストを完了すると、その問診可能な種類がさらに大幅に増加するだろう」と述べた。