驚きなのは当世の王希孟と宋徽宗趙佶、本当に不思議な帝王と臣下である……

2018年6月30日 - 中日交流 文化・芸術 歴史

【蘊承軒•国際文化芸術窓口】之四十六📰中日新報2018年7月1日版
可驚当世王和趙、已訝一堂君若臣一一祖國行之故宮『千里江山——歴代青緑山水画特展』

2017年10月末に北京故宮博物院に行きました。中国青緑山水王希孟作『千里江山図』が約40年ぶりに展示され、世界中の方々はこの一絵のために北京故宮に集りました。保存修復専攻の私も香港美術専の趙先生と日本の陶芸家長尾先生と北京故宮博物院で北宋・王希孟の『千里江山図』に魅了されました。
ここで作者王希孟と作品を簡単に紹介しよう:王希孟、北宋(1096—?)、一枚作品で千古の歴史に名残ると言える天才少年でした。史書にこれに関する記載はあまりないです。权臣蔡京は絵巻の末尾につける文章の跋文に書かれています:「政和三年閏四月一日賜、王希孟年十八嵗、昔在画学爲生徒、召入禁中文書庫。数以画献、未甚工。上知其性可教、遂誨諭之、親受其法。不逾半年、乃以此図進。上嘉之、因以賜臣、京謂天下士在作之而已。」意味は:1113年4月1日宋徽宗からくださり、王希孟十八嵗の作品である。彼は画学の生徒として絵を描きながら文書庫の仕事をしていた。数枚作品を献上下が、良くはなかった。(宋徽宗趙佶)は王希孟の才能を見抜きしていた為、教えることに、しかも自ら方法を伝授した。それから半年を経たずに王希孟はこの『千里江山図』を献上した。宋徽宗趙佶は誉めて、臣下の私(蔡京)に下さった・・・

「千里江山図」は清の乾隆帝時代宮中に所蔵され、絵巻の始めに乾隆帝御題詩が書かれています:「江山千里望無垠、元気淋漓運以神。北宋院誠鮮二本、三唐法総弗多皴。可驚当世王和趙、已訝一堂君若臣。曷不自思作人者、尔時調鼎作何人。丙午新正月御題。」この文に乾隆帝ははじめに絵を見た時の感動を語り:「江山千里望無垠、元気淋漓運以神」江山千里見渡り切れない程広々として果てしがない、生命力があふれて神韵があり。真ん中の文「可驚当世王和趙、已訝一堂君若臣」に乾隆帝が北宋その当時の君王と臣下関係の感嘆:驚きなのは当世の王希孟と宋徽宗趙佶、本当に不思議な帝王と臣下である。」この作品は現存北京故宫博物院。

2017年10月28日に考えられないぐらいご行列の苦労をかけ、やっと念願の「千里江山図」に出会えました。「千里江山図」は絹地絵卷岩絵の具着色。群青と緑色を主に使用されています。画面の上に江水が雄大なさま、空の果てまで。南方水色でしょうか、ところが山群起伏して、平原が少なく、危峰が高くそびえ、岩断崖などは北方の山景色でもあります。構図上充分「平远」、「高远」、「深远」の水墨画手法を使用し、大自然の入神のわざを再現されました。山が高くて切り立って、山間幽壑静寂であり、瀑布激流も目に飛びこんで来るし、また樹木竹林及び人類が作った:亭台水榭、寺院庭院、舟楫亭橋、村落水碾等々、数え切れない、各人がおもいおもいのことをやる大勢の人々はとても複雑でありますが、またお互いに打ち解けて穏やかな雰囲気です。全図細やか繊細に描写され、水面は满勾峰頭紋描法で、一筆も怠けてなく、万物は比例に合わせ、透视も配置も合理的です。山岩などは青绿で色彩し、勾、皴後に先に代赭で下底をぬり、次に群青と绿色。岩絵の具は重ねて描けるので、質感がよく表現でき、発色も落ち着くのです。画面の墨青、墨緑基調も調和で一体となり、鮮やかで品があります。金碧山水の様に金線を描かないですが、依然と華麗で堂々としています、これはこの絵の以前唐代の青绿山水より成熟となったところです。

故宮出版社副編集長王亜民氏は『千里江山——歴代青緑山水特展』前書きにこの様な言葉を書いています:この展覧会は伝世の名作「千里江山図」を主に、観客に呈するのはシリーズ中国青緑山水史の名作展子虔・「遊春図」、王詵・「煙江叠嶂図」、趙伯駒・「江山秋色図」(伝)・「万松金闕図」などと青緑山水の発展、変化の歴程を展示だけではなく、観客に中国山水画「色彩」の物語を論述もし、またその中に独特な豊富である中国伝統文化も含まれています。青緑山水は中国画家が色彩と筆で自然山水の真実を模倣し、しかもそれを視覚に再現出来ました、また絵の世界に「天人一つになる」と「自然から学ぶ」の精神理念も込められています。

昔からの中国人はどうやって自然と付き合いの哲学と智慧と精神境地も窺えます。この故宮中国青緑山水の旅青緑山水に特に王希孟の『千里江山図』に震撼と感動いっぱいでした。展示会場で作者の絵描いているときの呼吸を読み取りながら、知らん間に故宮を金色の夕陽で染めました。
執筆者:李留雁