中国の「全国肥満率分布マップ」が発表 北方エリアの肥満率が高い傾向
中国では、9月は「全国民健康的なライフスタイル月間」となっており、このほど「全国肥満率分布マップ」が発表された。
その調査結果によると、同マップは中国全土において、「肥満」に分類されるボディマス指数28の18歳以上の成人の割合に基づいて、5ランクに分けて、色別で表示しており、色が濃いほど肥満率が高くなっている。肥満率が最も高かった北京市、天津市、河北省、山東省などは、5人に1人が肥満となっている。それに対して、肥満率が最も低いのは湖南省や江西省、広東省、広西壮族自治区、青海省、寧夏回族自治区で、10人に1人が肥満となっている。
このように全体的に見ると、中国北方エリアの肥満率が、南方エリアよりも高い傾向にある。

ただ肥満は複雑な問題であり、単に「食べすぎ」や「運動不足」が原因ではなく、遺伝や気候、飲食、地形、社会環境といった様々な要素が重なった結果であることも示している。北方エリアは冬が寒く、家にいる時間が長くなり、外で活動する時間が減る。また、炭水化物や脂質が多い食べ物をたくさん食べて、冬に備えるほか、地形が平坦で、普段の活動であまりエネルギーを消耗しない。一方、南方エリアは、暖かい気候で、さっぱりとした飲み物や食べ物が好まれ、山が多いため、普段の活動でも、自然と運動となっており、肥満を抑制するうえで、有利な条件が揃っている。その他、糖分を多く含む加工食品が広く食べられるようになっていることや、仕事で座っている時間が長いこと、「ストレス食い」といった問題は全国共通で、肥満がどの地域でも共通の課題となっている。
「人民網日本語版」2025年9月12日