中国明の時代建物600歳を超えた「高齢」でも変わらぬ輝き姿
嘉峪関は明時代の洪武5年(1372年)に建設が始まったもので、明時代に構築された万里の長城の西の起点であり、「天下第一雄関」と称される。600歳を超えた「高齢」でも変わらぬ輝きを放つその姿は、国と地方による懸命な保護活動と切り離せない。中央テレビニュースが伝えた。
過ぎたばかりの国慶節(建国記念日、10月1日)連休中、嘉峪関の長城には観光客が引きも切らず、高々とそびえ立つ雪をかぶった祁連山と嘉峪関長城が向かい合って一つの景色に溶け合い、観光客は盛んに記念撮影をしていた。
長城の賑やかさや喧騒とは打って変わって、長城の外にはゴビ砂漠が果てしなく続き、人気のない荒涼とした世界が広がっている。嘉峪関長城の第一墩(物見台)の近くで、張斌さんと同僚が巡回点検を行っていた。張さんたちは風速計を使って長城の壁体底部の風速を測り、そしてドローンを利用して周辺環境の映像データを集めていた。
こうした巡回点検が健康診断のように毎月1回、欠かすことなく行われている。嘉峪関長城の壁体は計43.62キロメートルあり、土でできた長城であることから、よく見られるレンガでできた長城と異なり、西北地域の風で砂が大量に吹き上がり、日差しが強い自然環境の中ではとりわけ脆弱性が高いと言える。
長城を守って25年になる張さんは、保護方法の変化をいろいろ経験してきた。現在は予防的保護により力を入れており、これまでの探索的修繕からデータに依拠して正確に的を絞って保護するやり方へと変わった。現在、テクノロジーに支えられて、長城のわずかな変化も日常的なモニタリングによって記録され、ビッグデータバンクを形成し、今後の修繕の根拠を提供している。
長年にわたり、嘉峪関は整った古代の軍事防御システム、精巧で独特な建築構造、よく保存された歴史的・地理的環境、雄大で壮大な自然の景観により、中国の人気の観光地になっており、毎年数百万人の観光客が独特の長城文化、シルクロード文化、国境文化を体験するためにここを訪れる。
観光客に嘉峪関を没入型で知ってもらうため、嘉峪関は長城文化を伝える方法を絶えず刷新している。砂漠に太陽が沈み、夜の帳が下りた長城はライトアップされ、きらめく光に包まれる。
嘉峪関長城景勝地のナイト観光モデルは、プロジェクションマッピング、デジタルテクノロジー、舞台での実景を活用したパフォーマンスなど多様な形式を利用し、光と影が織りなす中で「天下第一雄関」の新しい表情を引き出し、観光客にこれまでにない体験を提供し、観光業界に新たなブームを巻き起こしている。