京劇、能楽、歌舞伎が競演する「日中楊貴妃の響演」が東京で開催

2612月 - による chunichi888 - 0 - 中日交流

中日国交正常化45周年を記念する活動の一環として、19、20日の両日、東京の国立能楽堂で「日中楊貴妃の響演」が開催された。世界三大無形文化遺産である京劇、崑劇、能楽が「楊貴妃」という同じテーマで競演し、すばらしいパフォーマンスで観客を魅了した。解放日報が報じた。
近年、上海の崑劇団は「世界進出」の歩みを加速させている。上海戯曲センター共産党委員会書記、総裁を務める、上海崑劇団の谷好好団長は、「中国の優秀な伝統文化を本当の意味で海外で発信するためには、さまざまな国の異なる文化背景の下で、観客がどんなものを必要としているかを研究し、それぞれの国に合わせた計画を強化しなければならない。中日両国は長い歴史を誇る文化大国で、その共通のテーマとして『楊貴妃』を見つけた」と説明した。
唐の第9代皇帝・玄宗と楊貴妃のラブストーリーは、日本でも広く知られており、楊貴妃を「世界三大美女」の一人としているほか、「安史の乱」の後、楊貴妃が日本へ亡命し、そこで亡くなったとする説も信じられており、実際現在も京都や山口県には楊貴妃の墓や像がある。
能楽の「楊貴妃」の脚本は15世紀半ばに完成し、「楊貴妃」の舞台としては、現存する最古の作品だ。唐の玄宗皇帝が、安史の乱により亡くなった楊貴妃を忘れられず、配下の方士に、楊貴妃の魂魄を探し出すよう命ずる物語だ。興味深いことに、今回の「日中楊貴妃の響演」では、中国のアーティストが楊貴妃の生前の物語を演じ、日本のアーティストが楊貴妃の死後の物語を演じた。能楽は元々、魂魄をテーマにした物語を表現することに長け、日本の「幽玄」という美的理念がそこに詰まっている。今回の「響演」で、中国と日本のそれぞれの伝統芸能の長所が披露された。
自分も舞踊をしているという着物姿で同舞台の鑑賞に訪れた藤村さん(女性)は、「今回初めて中国の伝統芸能・崑劇と京劇を間近で見た。楊貴妃を演じていた女性役者の手や足の動きがとても美しく、その表現力にとても驚いた。今後もこのような日中文化交流がもっとあればいい」と話した。
伝統芸能が大好きという、華僑の馮さん(女性)は、「30年前に東京で蔡正仁さんが出演していた『長生殿』を鑑賞したことがある。あれから30年経って、また、蔡さんが唐明皇を演じているのを見ることができた。蔡さんの声は本当にきれいで、すばらしい」と語った。
今回の公演は、在日本中国大使館の程永華大使が祝電で言及したように、「日本の観客に、ハイクオリティ、ハイレベルの中日伝統文化芸術の祭典を披露し、中日文化交流を促進し、両国の国民の相互理解や親睦を深める点で大きく寄与した」。